Perfusion Indexを利用した局所麻酔の効果検出

酸素飽和度測定装置から計算出来る、Perfusion Indexを利用し脊髄くも膜下麻酔で下肢の血管が拡張し血流が増加することを捉えることに成功しました。ROC分析を行い、Perfusion Indexの上昇率を指標とする事で、脊髄くも膜下麻酔の効果の判定が感度・特異度が高く可能である事を提案しています。本法は2020年11月より東大工学部との共同研究へと発展しました。
心拍出量測定装置の妥当性検討

LiDCOrapidとFloTrac/Vigileoという2種類の心拍出量測定装置について、肺動脈カテーテルからの熱希釈法をベンチマークとしてどれだけ正しいか(互換性、追従性)を検証しました。対象としたのは肝移植手術を受ける重度の肝不全状態で高心拍出量となっている患者さんと、冠動脈バイパス手術を受ける心機能が低下して低心拍出量となっている患者さんで、事前に研究内容を説明し承諾を得ました。この2種類の手術患者さんの協力の元低侵襲な測定を行うことで、低い心拍出量から高い心拍出量まで、広い範囲で心拍出量測定装置の検証が出来ました。本結果は論文として発表され、LiDCOrapidにおけるアルゴリズムのバージョンアップに繋がりました。(大手術を受けるにもかかわらずご協力頂いた患者さんに、この場を借りて深く御礼申し上げたいと思います。)
手術室におけるエアロゾル発生状況の可視化、測定
新型コロナウイルス(2019-nCoV)の感染拡大により、手術麻酔において厳密な感染防御が必要となっています。大学院生の川島征一郎先生と協力し、手術室におけるエアロゾル発生状況の可視化、測定を試みています。
