当院で予定手術を受ける患者さんへ

「定時手術患者の術前・術中のフローボリューム・カーブを用いた換気力学的特性の検討」ご協力のお願い

当院では予定手術を受ける患者さん全員に対して、手術の前に呼吸機能検査を行なっております。この検査ではフローボリューム・カーブと呼ばれる曲線が得られますが、そこには患者さんの呼吸器に関する情報が含まれています。

一方、全身麻酔中には気管内挿管を行なった上で、人工呼吸による管理が行われます。この間にもフローボリューム・カーブが得られます。この研究では、手術前と全身麻酔中のフローボリューム・カーブを比較し、両者から得られるデータを用いることで、呼吸のメカニズムを換気力学的な視点から検討します。将来的には、より良い人工呼吸管理を目指す上での基礎となることが期待されます。

全身麻酔中のデータは、手術麻酔記録システムに自動的に記録されていきます。そのデータを採取するにあたり、患者さんに危険や不快などが生じたり、心理的・身体的負担が生じたりすることは一切ありません。また、採取するデータの性質上、通常の診療行為から逸脱することも一切ありません。

この研究は東京大学医学部倫理委員会の承認を得ています。ご不明な点やご質問がある場合、お手数ではありますが以下にご連絡ください。データの利用に同意されない場合には、麻酔包括同意書による同意取得の際に、麻酔中のモニター記録の利用を許可しない旨、麻酔担当医にお伝えください。

なお、研究への参加に同いただけなかった場合でも、通常通りの全身麻酔管理を行ないます。当科での診療・治療において不利益を被ることはありませんので、ご安心ください。

2016年3月21日
連絡先:東京大学医学部附属病院麻酔科・痛みセンター 池田貴充 (研究従事者)・山田芳嗣 (研究責任者)
東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-3815-5411
FAX:03-5800-8938